今、試されていると思う
2011/04/04
今回の東日本大震災の影響で色々な面が見えてくるように思います。
「こう言う状況だから変革や職場のチーム力を上げるということなどは二の次にしよう」という企業や部門があります。
一方、こう言う状況だからこそこれまで議論したことを中断してはならないと考えている方もいらっしゃいます。
私は“こう言う状況だから”を理由に面倒くさいことや直ぐに効果の出ないことを全て止めてしまうことはしてほしくないと思います。
これまで取組んできたことを後退させることは、災害で犠牲になられた方々の望むことではないと思います。
随分昔の話ですが、不況で工場の稼働がおち込んでいた時に、次の人材育成計画を一時中断すべきだという声があちこちから上がりました。
人材育成計画を準備していた私たちも困りました。
その時に工場長が、
「反対する理由は分かった。工場の大変なことも分かっている。しかし、戦後の日本が世界が目を見張るような復興ができたのは、焼け野原を目の前にし、食べるものが無くても教育に力を入れたからだ。今、こう言う状況だからこそ人材育成計画を中断してはならない。」
とおっしゃいました。
その工場長の決断で人材育成計画は中断することなく進められました。
今、こういう状況になって、色々な企業の動きをみていると、その時の工場長のおっしゃったことが昨日のように思い出します。
私は、こういう状況だからことトップやリーダーの覚悟が問われと同時に、こういう状況だからこそ、その人の大事にしているものや本音が見えてくると思います。
手塚利男
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カテゴリ:組織変革